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2019.11.05 [イベントレポート]
「撮影中、神様に「絶対に霧をください」と言ったら霧が下りてきました」11/4(月):Q&A『死神の来ない村』

死神の来ない村

©2019 TIFF 11/2のQ&A登壇時のレザ・ジャマリ監督

 
11/4(月)アジアの未来『死神の来ない村』上映後、レザ・ジャマリさん(監督・脚本・プロデューサー)をお迎えし、Q&Aが行われました。
⇒作品詳細
 
レザ・ジャマリ監督(以下、監督):ようこそ、自分の映画を観に来てくださって本当にありがとうございます。今回この映画祭では二回目の上映になるんですけど、たくさんの人が来てくれたこと、とても嬉しく感じます。この映画を観てエンジョイ出来たということを心から願っております。
 
石坂健治PD(以下:石坂PD):既に1回目のQ&Aセッションもやっておりまして、少しだけご報告しておきますと、ロケ地についてのお話がございまして、イランのアゼルバイジャン州というところで、トルコ語とペルシャ語を使用して撮影。地元の方はトルコ語を使うそうです。出演者もほんの数人以外は素人さんということで、私もお客様もびっくりしたというお話がございました。ということで早速皆様からのご質問を受けたいと思います。
 
Q:一つお尋ねしたいのが、この映画の中で描かれている自殺を止める兵士の存在です。国民統制を皮肉っているという風に捉えたんですけど、監督は兵隊の立場にどのような思いを役割に与えたのか教えてください。
 
監督:イランと日本の似たようなところというのは年配の方に尊敬を込めていることだと思います。イランでもお年寄りの方をとても大事にしていますし、みんな尊敬を込めて彼らを大事に扱っているんです。私が兵士をそこに登場させたというのは、国もみんなもお年寄りというのは国の宝でありますから、決して自分から自分の命を捨てていくことを許さないというか受け入れられないということがありまして。ですからイスラム教の中では自殺というのが罪なんですけれども、自殺してはいけないというようになっているのですが、それも含め自分なりにはお年寄りは私たちの遺産であり、宝であり、大事にすべきだなと思いました。兵士を救いの天使のように、毎回彼らを普通の人生に戻してしまうといか、死はいけないことだとか、それを彼らにお知らせするような立場で登場させたんですよね。
 
Q:出演者の実年齢とお風呂のシーンなど苦労した点はありますでしょうか。
 
監督:実年齢は70~80歳でした。お風呂のシーンですがあの地域は温泉がすごく多いんですよね。自然に村の人たちがお風呂として使っている温泉をロケ地として使用しています。できるだけ現実性に基づいた画を撮りたかったので、(その場所を)選びました。
 
Q:年老いた独身の男性ばかりのコミュニティが出てきますが、こういったコミュニティ、それに似たようなものっていうのはイランに実際あるのでしょうか?
 
監督:3~4人のおじいさんが同じように結婚しておらず、恋愛の経験もなく一緒になって生活しているという状況を脚本にしました。生活していく中で、今までの人生の中で恋を経験していないことをすごく後悔していて死ぬわけにいかないというコミュニティを想像しました。実際には存在していないと思いますよ。
 
Q:映像が見事でしたので、撮影についてお話しいただけるでしょうか。
 
監督:元々私は写真家で、15本以上の短編を撮っていました。地域の色々なところを旅して写真や短編を撮っていました。短編作品は監督だけでなく自身でカメラを回して撮ることもあるので、その地域の素晴らしいところを隅から隅まで見てロケハンをするんですね。この映画を撮るときも、美しい映像を撮れたのではないかと思っていました。
 
Q:オープニングのシーンで、すごく上手に霧のモヤがかかっていってミステリアスな感じだったのですが、あのシーンは1テイクで撮れたのでしょうか。
 
監督:素敵な質問をありがとうございます。私は、神様をとても信じています。神様は私についていると思います。ですから、短編を撮影していた時も、(当日の)天気予報ではなく、神様にお願いしているんですよね。この時も、「絶対に霧をください」と言ったら霧が下りてきたんですよね。2~3日くらい同じ地域とタイミングで霧が下りてきたので撮ったのですが、神様のおかげだと思っています。
 
石坂PD:最後に何か一言いただけるでしょうか。
 
監督:心からお礼を申し上げます。終わりまでご一緒いただき本当にありがとうございました。

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