舞台挨拶に立った間宮祥太朗と桜井日奈子、 小林啓一監督
SNS漫画家・世紀末氏の人気4コマ漫画を実写映画化した『
殺さない彼と死なない彼女』が10月29日、第32回東京国際映画祭の特別招待作品として、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、ダブル主演の間宮祥太朗と桜井日奈子、監督・脚本を手がけた小林啓一(『逆光の頃』、『ももいろそらを』)が舞台挨拶に立った。
退屈な学生生活を送り、「殺す」が口癖になっているスマホ依存症の無気力な高校生・小坂れい(間宮)と、ネガティブで自傷癖をもつが心優しいクラスメイト・鹿野なな(桜井)が織りなすラブストーリーを描く。
間宮は「SNSの発達もあり、今の時代は僕も含めて、個人が大人数を相手にしないといけないと錯覚している。実際には、自分と特別な誰かだけでいいし、そういう存在の尊さが伝われば。見る前、見た後で少しだけ何かが変わっていれば幸せ」とアピール。見どころを聞かれると、「監督は女性を撮るのが上手。きっと2時間満足できるはず」と答え、小林監督からは「間宮くんも美しく撮ったつもり」と太鼓判が押された。
今回が初の映画祭参加となった桜井は「昨日(のレッドカーペット)は、自分が使いものにならないくらい緊張していた」と反省しきり。撮影中は入念なリハーサルが行われたといい「撮影初日ですが、私が演じる鹿野ななは、5時間ゴミ箱をあさり続けていた」と明かしていた。本作については「どんな自分でも認めてくれる、誰かひとりがいれば大丈夫だよと教えてくれる」と話していた。
小林監督は長編映画デビュー作『ももいろそらを』が、第24回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」で最優秀作品賞に輝いており、「帰ってきたなという気持ちで感慨深いです」。間宮、桜井を「繊細な演技をしているので、そこに注目して見てもらえれば」と客席に売り込んでいた。
第32回東京国際映画祭は、10月28日~11月5日に六本木ヒルズ、東京ミッドタウン日比谷などで開催。