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2019.10.29 [イベントレポート]
アリシア・ヴィキャンデル「こんな映画は初めて」『アースクエイクバード』に自信
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出来栄えに手ごたえ

第32回東京国際映画祭の特別招待作品である『アースクエイクバード』の会見が10月29日、東京・六本木ヒルズで行われ、来日した主演のアリシア・ヴィキャンデルとウォッシュ・ウエストモアランド監督、共演の小林直己が出席した。

映画の舞台は、1980年代の日本。日本人の写真家と恋に落ちた外国人女性が、三角関係に悩まされ、行方不明の末に殺された友人の殺人容疑をかけられてしまう様子を描いたサスペンスミステリーだ。ある時、日本で暮らしていた外国人女性リリー(ライリー・キーオ)が行方不明になり、やがてリリーと思われる死体が発見される。友人であるルーシー(ヴィキャンデル)に容疑がかけられるが、ふたりの間にはミステリアスな日本人カメラマン禎司(小林)の存在があった。原作は、日本在住経験のあるイギリス人作家スザンナ・ジョーンズが2004年に発表した同名小説。リドリー・スコットが製作総指揮を務めた。

ウエストモアランド監督は、「編集に何カ月も費やした」と製作の苦労を吐露しつつ、「私にとって特別な物語。初めて完成品を見たときには、高揚してとても嬉しく思いました。日本に来た外国人がどんな気持ちになるかがちゃんと描かれていたと思います」と語る。

ヴィキャンデルは、完成した作品を見てすぐにウエストモアランド監督に電話したと明かし、「今作がとても独創的なものになっていること、西洋では見たことがないものであることと一緒に、こんな映画は初めてだと伝えました」と出来栄えに自信をにじませた。

また、ほとんどのシーンを日本語で演じきったことに関しては、「大変でしたが、現場は安心してしゃべられる環境でした。ここ数年で世界はどんどん小さくなって、いろんな文化が混ざり合って新しい芸術が生まれる環境があると思います。日本語を覚えることは日本の文化を知ることであり、ルーシー役の役作りでもありました。今回完全に日本に住んで、“日本”という体験をできたことを嬉しく思います。いろんな人と仲良くなって、お蕎麦にもハマりました(笑)」とほほ笑んだ。

一方、今作でハリウッドデビューを果たした小林は、「日本の文化や価値観に関して、監督ともたくさん話して、アリシアとは役者同士として信頼関係を築くことができた。リドリー・スコットさんからも『映画に必要な存在感があるから(役者を)続けた方がいい』と言われたので、アリシアさん、ウォッシュ監督を追いかけて頑張りたい」と世界への飛躍を誓った。

『アースクエイクバード』は、Netflixで11月15日から配信。
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