第18、19回のTIFFコンペティション部門プログラミング・ディレクターを務めた田中千世子氏の著書『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』(みずのわ出版、2019)が、イタリアの国際フライアーノ賞の一部門である「第18回イタリア語イタリア文学海外研究者賞」に選出され、授賞式がアブルッツォ州ペスカーラにて7月6日に行われました。
この賞は、世界各国のイタリア語イタリア文学研究者の中から選ばれたひとり、または複数の執筆者に対して与えられ、世界のイタリア文化会館の館長によってそれぞれ推薦された出版物から選考されます。フェデリコ・フェリーニの『甘い生活』などの脚本家としても知られる作家エンニオ・フライアーノの名を冠した国際フライアーノ賞は今年で46回を迎え、文学・演劇・映画・テレビ・ラジオなど各分野の優れたエンターテイメントに贈られる権威ある賞として国内外に知られています。
『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』は、日本では語られることの少なかった映画監督以前のパゾリーニの姿を、両親とパルチザンの内ゲバで死亡した弟との関係を軸に描く評伝。スキャンダラスなだけではない芸術家の真摯な姿が浮かび上がります。
『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』
著者:田中千世子
出版社: みずのわ出版
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